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虫歯・歯周病を未然に防ぎたい
これまでの日本では、「虫歯になったら歯を削る」「歯周病になったら治療をする」と、「なってから」の対応が当たり前とされてきました。その結果、多くの方が治療を重ね、最終的に歯を失ってしまったのです。それに対し歯科先進国である欧米では、子どもの頃から「虫歯や歯周病にならないための予防」の大切さが理解されており、多くの方が年齢を重ねても自分の歯で食事や会話を楽しんでいるのです。
日本でも、近年ようやく予防の意識が高まりつつあります。日進市の歯医者「つぼなか歯科クリニック」の予防歯科でも、皆様の大切な歯をお守りするための予防に力を入れています。自分の歯を長く守っていくために、あなたも予防の大切さときちんと向き合いませんか?
虫歯によって歯を失いかねない負の連鎖
歯は一度虫歯になると、治療をしても再発のリスクを背負います。そして再治療となり、どんどん次のような負の連鎖が生まれてしまいます。
1 | 虫歯ができ |
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2 | 歯を削って詰め物をする |
3 | 虫歯が再発する |
4 | 再び歯を削って大きな詰め物をする |
5 | さらに虫歯になり、死んでしまった歯の神経を取り除く根管(こんかん)治療を行い、被せ物をする |
6 | 神経を取り除いた歯がもろくなり、抜歯する |
歯を失う
1本の歯を失うと口腔内のバランスが崩れ、さらに次の歯を失うことにつながっていきます。このような悪い連鎖を招かないようにするためには、まず虫歯にならないことが大切です。将来まで見すえて、予防に励みましょう。
当院の予防歯科メニュー
ブラッシング指導 | フッ素塗布 |
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予防においてもっとも大切だといえるのが、毎日の正しいブラッシングです。一人ひとりのお口の状態に合った歯ブラシの選び方から、歯ブラシの持ち方、動かし方などを丁寧に指導します。 | フッ素には歯質を強化する効果があり、定期的に歯の表面に塗布することで虫歯になりにくい歯にすることができます。お子様の乳歯から大人の方の歯までに有効ですので、定期的に受けることをおすすめします。 |
PMTC | 咬み合わせのチェック |
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歯科の専門家が専用の器具を使って行う、歯のクリーニング(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)です。日ごろのブラッシングではどうしても落としきれない汚れを徹底的に取り除き、虫歯・歯周病予防につなげるとともに、口臭も改善します。
»PMTCについて詳しくはこちら |
咬み合わせが乱れていると、ブラッシングしにくいことで虫歯や歯周病になりやすくなったり、咬む力のバランスが崩れて顎の骨の一部分に負担をかけ、顎関節症を招いたりすることがあります。定期的にチェックし、必要であれば適切な処置で改善を図ります。 |
生活習慣の指導 | シーラント |
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生活習慣の乱れは、お口の健康を悪化させる原因になります。飲食物の嗜好や食事や睡眠のタイミングなど日ごろの生活習慣を伺い、問題があれば改善のための指導を行います。 | 奥歯には深く複雑な溝があり、そこに食べカスが溜まって虫歯になりやすくなります。そこであらかじめレジン(歯科用プラスチック)でその溝を埋め、虫歯を予防します。 |
歯の汚れを徹底的に落とすクリーニング~PMTC~
毎日どんなにちゃんとブラッシングをしているつもりでも、歯についたプラーク(歯垢)はどうしても残ってしまいます。みがき残されたプラークは時間の経過によって歯石になり、そうなるともうブラッシングでは取り除くことができません。プラーク・歯石は細菌の快適な棲み家であり、これを放置すれば虫歯や歯周病になってしまいます。
そこで、歯科医院でしかできない専門的な歯のクリーニング「PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)」が必要になります。PMTCとは
歯科の専門家が専用の器具を使って行う歯のクリーニングのことで、一般的には歯科衛生士が行います。歯と歯、歯と歯ぐきの境目にこびりついたプラークや歯石を徹底的に取り除き、歯をツルツルにすることで汚れの再付着を防ぎます。虫歯・歯周病の予防につながるのはもちろん、軽度の着色汚れも除去でき、本来の歯の色を蘇らせること可能です。定期的にPMTCを受け、お口の健康と美しさを維持しましょう。
PMTCの効果
効果 1
虫歯・歯周病の予防 |
プラークや歯石が取り除かれることで、歯の表面がツルツルに。汚れが再付着しにくいので、虫歯・歯周病の予防につながります。また最後にフッ素を塗布することで、歯質の強化も可能になります。 |
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効果 2
軽度の着色汚れの除去 |
茶渋などによる軽度の着色汚れが取り除かれ、歯本来の色が蘇ります。 |
効果 3
口臭の改善 |
口腔内に残った汚れは口臭の原因になります。汚れが取り除かれれば、口臭も改善されます。 |
効果 4
お口のさわやかさの維持 |
口腔内がすっきりきれいになることで、常にさやかなお口を維持することができます。 |
PMTCの流れ
STEP 1 プラークの染め出し | STEP 2 ブラッシング指導 |
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染め出し液を使って、口腔内に残った汚れを染め出します。みがき残しやすい部分を明らかにし、ご自身にも確認していただきます。 | みがき残しやすい部分の汚れもきちんと落とせるよう、正しいブラッシング方法を指導します。 |
STEP 3 クリーニング | STEP 4 フッ素塗布 |
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研磨剤を用いて、専用の器具でプラークや歯石を残らず取り除きます。 | 研磨剤を洗い流し、きれいになった歯面にフッ素を塗布します。フッ素の効果によって歯質を強化することができます。 |
お口の健康を維持する~メインテナンス~
お口の健康を維持するには、定期的にメインテナンスを行うことが大切です。メインテナンスは虫歯や歯周病を未然に防ぐことはもちろん、治療後の再発を防ぐためにも有効です。
当院では一人ひとりのお口の状態に合わせて定期検診の間隔を設定し、ご案内しています。定期検診では、口腔内の変化のチェックや専門的なお口のクリーニング「PMTC」、咬み合わせのチェック・調整などを行います。悪いところができる前からの、メインテナンスのための通院を始めましょう。
メインテナンスと残存歯数の関係
日本では残念ながら、まだメインテナンスに対する意識は低いというのが現状です。歯科先進国であり、かねてからメインテナンスの習慣が根づいているスウェーデンや米国と比べ、その違いは年齢を重ねてからの残存歯数の差に直結しているのです。次に、2012年度に厚生労働省が発表した国民健康白書統計「年齢80歳の残存歯数」をご紹介します。
国名 |
スウェーデン ![]() |
米国 ![]() |
日本 ![]() |
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残存歯数 | 20本 | 13本 | 9.8本 |
上の表を見ると、メインテナンス習慣の有無が将来的な歯の数にどれだけ大きな影響を与えているのかがよくわかります。年齢を重ねても自分の歯で食事が楽しめるということは、QOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)の向上につながります。「歯を失って初めて、その大切さに気づいた……」ということにならないよう、今からメインテナンス習慣を始めませんか?
~定期検診が大切な理由~
定期検診で適切なメインテナンスを受けていれば、虫歯や歯周病の発症を未然に防げる確率が大幅に上がります。また定期的に専門家のチェックを受けていれば、もし何か異変が起きても早期発見・早期治療も可能になり、治療を簡単に終えることができます。
虫歯や歯周病は初期に自覚しにくい病気であり、痛みなどに気づいたときには、かなり進行していたというケースが少なくありません。少しでも歯や歯ぐきのダメージを少なくするためにも、定期検診には欠かさず通うようにしましょう。
~妊婦さんやママの予防について~
女性は妊娠するとホルモンバランスに変化が起き、口腔内環境が悪化してふだん以上に虫歯・歯周病になりやすくなる傾向があります。妊娠中の歯周病は、早産・低体重児出産の確率を高めるなどお腹の赤ちゃんにまで悪影響を及ぼすことがあるため、注意が必要です。安定期に入った頃を見はからって、一度、マタニティ歯科や予防歯科にお越しいただくことをおすすめします。
また赤ちゃんが生まれたら、虫歯菌を赤ちゃんにうつさないよう注意が必要になります。実は生まれたばかりの赤ちゃんの口腔内には虫歯菌は存在しないのですが、そばにいるお母様など身近な大人のお口から、食器の共有やスキンシップなどによってうつってしまうのです。
うつさないためには、食器をきちんとわけるなどの対処も必要ですが、大人の口腔内から虫歯菌を減らしておくことも大切です。お子様と一緒に予防歯科で適切な処置を受け、お口の健康を維持できるよう努めましょう。
オーラルフレイル~口腔機能の低下に注意して健康長寿を延ばしましょう~
「オーラルフレイル」とは、口腔機能の低下が全身の老化やQOL(生活の質)の悪化につながる――という考え方です。歯やお口の健康をおろそかにすると、お口の中のトラブルにだけで留まらず、やがて心身の健康をもむしばむことになります。
とくにご高齢の方は、滑舌が悪くなった、よく食べこぼすようになった、むせるようになった、咬めない食品が増えるといったささいなことから始まり、咀嚼(そしゃく)や嚥下(えんげ)に支障が出ることで栄養が思うように摂れず体調を崩す……と負の連鎖が生じるようになります。こうなると介護なしでは生活できなくなってしまいます。オーラルフレイルは、歯やお口の機能低下から始まる、低栄養・身体機能の低下、社会性の低下、精神性の低下を予防するための啓発活動です。当院でも、みなさんのお口の健康を守るためオーラルフレイルに注意しながらさまざまな予防歯科に注力したいと思っています。日々、口腔機能の低下に注意しながら、健康寿命を延ばしましょう。